生まれてから一度も県内「播磨」というエリアを出たことがない著者は、子ども達の独立や義母の介護を経て、
――今やこの家における私の身分は、犬の飼い主、夫の妻。少なくとも家とワンセットのヨメではない。
そこではたと気がついた。
家とは期間限定の家族の集合場所。時期が来て嫁という字の「家」と「女」の分離が成れば、
ヨメは仕事に便利な場所への単身赴任も可能だし、役目は家にいずとも務まるではないか。
かくして私は、長年の夢だった仕事場を家の外に持つことにした。
誰にも妨げられず自分のペースで執筆に打ち込める自分だけの城。
きっと続々、いい作品が書けるはず。――
と、ある日、一人暮らしを決意する。場所は大阪。女50ウン歳の、独立宣言である。
週の半分は夫と愛犬の待つ実家に帰る“かけもち主婦"であり、二人の娘の母親、
そして作家、さらには隣保長なる役目までおおせつかり、八面六臂の大活躍が始まる!?
『お家さん』『天涯の舟』など、おもに関西を舞台にした作品で大人気の著者が
軽妙にユーモラスに、50代女性の本音と現実を語る。
日経新聞大阪版に2010年から連載し好評を博したエッセイを中心にまとめられた、著者初のエッセイ集。
出版社: 実業之日本社 (2014/1/28)
言語: 日本語
ISBN-10: 4408594067
ISBN-13: 978-4408594064
発売日: 2014/1/28